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購入vs賃貸はやっぱりナンセンス 続編 [opinion]

ぶるべあさんからトラックバックをいただいたし、自分でも前回のエントリが若干しっくりきていなかったので、考え直して補足してみました。

ぶるべあの株と旅行日記さん
http://bull-bear.blog.so-net.ne.jp/2008-04-08

前回のエントリはこちら
http://book-sk.blog.so-net.ne.jp/2008-04-07-1
前回私は
住宅ローン総額=住居の対価としての家賃+不動産と言う資産を獲得するための投資

と考えたけど、確かにこれじゃ分かりにくい。

じっくり考えると、不動産を購入してそこに自分で住むと言うことは、自分の家を自分に貸しているのであり、
「大家の自分」と「店子の自分」がいることになる。
そして、自分ですむ限りは「大家の自分」は好き勝手に賃料を設定できるが、「店子の自分」は「大家の自分」が決めた賃料を甘受しなければならない。
もちろん逆の見方で「店子の自分」の利益を最大化することも出来る。

つまり、「大家の自分」の立場の利益は「店子の自分」の損になり(逆の場合も同じ)、その金額は一致することになる

ここで両方の自分の立場で納得いくのは家賃を市場価格に設定することであり、ぶるべあさんもおそらくそうするべきだと言っているのであろう。元記事は賃料が安く設定されすぎており、「店子の自分」の方が隠れた利益を得ているのでそれを考えるべきだと言う主張なのだと思う。

ここまでは私も賛成。おそらく間違っていないはず。

じゃあ市場価格ってどうやって決まるのよ?と考えたら、やっぱり「住宅ローン月額」と「不動産本体の価格+税金、維持費の月割り」の間に落ち着く可能性が高いと思わざるを得ない。
なぜなら「不動産本体の価格+税金、維持費の月割り」を超えたら明らかに購入したほうが有利になり、借りる人なんていなくなるだろうし、「住宅ローン月額」を下回るんだったら買ったほうは損をするのでそんな条件で貸そうとする人なんていなくなるだろう。

効率的市場は完璧と言う気はない(金に詰まって安売りしたり、土地への思い入れから採算度外視で貸して維持費を捻出することもあるだろう)。
でも、大きく外れることはないだろうと思う。

と、ここまで考えて私とブルベアさんの差は「住宅ローン月額=賃料」が正しくないと思った後、その差を大きなものと取るか、些細なものだと取るかの差のような気がしてきた。

確かに、市場価格で「大家としての自分」が「店子としての自分」に貸した場合、「大家としての自分」が損する可能性は低いだろう。
それでもリスクに見合っているかどうかは別の話。
ぶるべあさんのエントリからはリスクに見合った不動産購入もあると言う感じのニュアンスが受け取れる。
私はその点については否定的。流動性、自分の信用リスクを負ってまで住宅ローンを組んでうまく完済しても「大家としての自分」が受け取るリターンはそう多くないと思う。

「住宅ローン月額」と「不動産本体の価格+税金、維持費の月割り」の間のどのあたりを市場価格(適正価格)と考えるかと、「店子としての自分」に不動産を貸すことのリスクをどう見積もるかで立場って異なるのだと思う。

最後に若干本題から離れるが、このテーマを考える時に、賃貸を選んだ時余剰資金を運用に回さないというのは、比較としてフェアじゃない。
不動産を買う人が運用してるのに、賃貸が浪費すると言うのでは比較になりようがないから。
ちりも積もれば山となるので、若干でも浪費せずに複利で運用してほしいものだと思う。
サラリーマンの生涯年収を3億円とすると、15%をタンス預金するだけで4,500万の財産が出来るのだから。



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