前代未聞のスケール:白夜行 [小説]
ミステリベスト10(http://book-sk.blog.so-net.ne.jp/2008-03-11)依頼気になっていた本作。
評判にたがわず、読後しばらくは動けなくなるぐらいの感動を感じた。
私が今までに読んだ東野圭吾の作品でNo1.は「殺人の門 」だと思っていた。本書も非常に冷酷な人の一生を描くと言う意味で同じ系統だったので、読んでいて非常に楽しめた。
本書と「殺人の門 」の違いは本書がある意味でお互いに利用しあっている二人の一生を描いたのに対して、「殺人の門 」は冷酷な人間に操られる純粋な「駒」の方に焦点を当てているので、印象としては異なったものを受けるが、東野圭吾流の悪を描いた作品としてどちらも十分なスケールと迫力を持っている。
本書は余りにも有名だし、内容に触れてしまうと読む人の面白さが半減してしまうので、あえて内容には触れない。しかし、内面描写の限りなく少ない本書で、これだけの人物像を描ききる東野圭吾の才能には脱帽するしかない。
昭和の出来事を振り返るような記述も多いので、人によっては長く感じる人もいるかもしれないが、出来が余りにもすばらしいので、長く感じながらも一気に読めてしまう。
読書時間は主に通勤時間を用い、休日は余り本を読まない私が一気に読んでしまったぐらいなので、引き込む力は圧倒的であると思っている。
未読の人は、ぜひ読んでほしい。
☆☆☆☆☆(☆五つ、満点)
他のブログの反応はこちら等
小説については長いけど面白いと言う評判が圧倒的。映像のほうは駄作と言う声と評価する声が混ざってます。映像のほうは見ていないのでなんともいえませんが……
http://fotlife.exblog.jp/8436999/
http://k1496.jugem.jp/?eid=324
http://doborin.blog64.fc2.com/blog-entry-511.html
これの続編の「幻夜」もいいですよ。
by うっしい (2008-05-04 21:41)
>うっしいさんコメントありがとうございます。
幻夜もぜひ挑戦してみたいですね。GWで電車に乗らないので積読がたまっていますが、読んでみるリストに追加しておきたいと思います。
by book-sk (2008-05-04 23:00)