ラノベ・漫画作者には有益:キャラクターメーカー [文章]
キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」 (アスキー新書 62)
- 作者: 大塚 英志
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2008/04
- メディア: 新書
「キャラクター小説の作り方」等で有名な、大塚英志のキャラクター作成論最新刊。
漫画・ライトノベルのキャラクターの作り方についてのトレーニングが実例と共に示されている。
【目次】
序 「キャラクター」とは「デザイン」するものではない
第1講 アバター式キャラクター入門
第2講 トトロもエヴァンゲリオンも「ライナスの毛布」である
第3講 手塚キャラクターは何故テーマを「属性」としているか
第4講 雨宮一彦の左目にバーコードがあるのは何故か
第5講 自分からは何もしない主人公を冒険に旅立たせるためのいくつかの方法
第6講 影との戦い
本書はキャラクターの背景・設定を作成するに当たってのトレーニングを記した本。
最初に、各講ごとにキャラクターの設定等の説明があり、その後サイコロなどでランダムに決められたキャラクターについて設定を考えてみると言う構成で説明されている。
私は創作活動はやらないが、このようなキャラクターメイクや文章の書き方等の本は物語を読む上で違った見方を可能にしてくれるため、比較的好んで読んでいる。
本書は、どちらかと言うと創作をする人に焦点が当てられており、読者として違った見方を可能にすると言う使い方には向いていないように感じられた。
その理由は、本書がキャラクターの設定に特化しており、物語の構成等について述べられているのは後半部分だけであるためであろう。
後半部分のストーリーの典型例は面白かったが、他の文章作成本に比べてオリジナリティを持つ部分が多いわけではないので、読者として物語を読む可能性を広げる用途を考えており、他に類似の本を読んでいる人であれば、あえて購入してまで読む必要はないというのが私の感想だ。
逆に言うと、実際に創作活動を行う人にとっては有意義な本であろうと思う。たとえそれが二次創作やイラストと言ったストーリーを一から考える必要がない分野においても、キャラクターを扱う以上は本書から得る部分は多いはずである。
創作活動を行っている人、行おうと考えている人はぜひ読んでみてほしい。
☆☆☆(☆三つ)
他のブログの反応等はこちら。創作を行う人には概ね好調のようです。
また、創作を行わない人でも私のように著者の他の本を読んだ人には楽しめること確実です。
http://thelonggoodbye.blog96.fc2.com/blog-entry-98.html
http://memo.loveandcomic.com/?eid=760094
http://ameblo.jp/aozorahyakkei/entry-10090479373.html
マインドマップ的読書感想文様のパーソナルブランディングにも使えると言うのは目から鱗。
その視点はなかったので、その視点でもう一度見直してみたいと思います。
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51385231.html
ご紹介ありがとうございます。
私は大塚さんの本を読んだことが無かったので、先日、コンビニで
マンガ(「サイコ」)を立ち読みしました(←買えよっ、自分!)。
なるほど、キャラが立ちまくっていて、本書の内容も納得した次第です。
あと、ブランディングに関しては、土井英司氏のセミナー等でもずい分言及されていて、特に著者になろうという人なら、作品だけでなく、自分のブランディングも重要であると。
もちろん、私のような士業やこれからのビジネスパーソンにとっても、ますますポイントになってくると思います。
今後ともよろしくお願いします!
(マネー系は読まないんですが(笑))
by smooth@マインドマップ的読書感想文 (2008-05-05 12:06)
>smoothさんコメントありがとうございます。
実は前から見ていたので、いつかトラックバックしてみたいとは思っていたのですが、なかなかいい本がなくトラックバックできなかったのでした。
今後も参考にさせていただきますので、よろしくお願いします。
by book-sk (2008-05-05 21:36)