自己啓発本を読む人向けの人生訓：なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか？

なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか？

• 作者: パコ・ムーロ
• 出版社/メーカー: ゴマブックス
• 発売日: 2007/06/05
• メディア: 単行本（ソフトカバー）

本書は図書館で「人生訓」に分類されている。
図書館の「人生訓」は結構ごった煮で、いろんなモノが混ざっているのだが、本書はまさに「人生訓」と呼ぶにふさわしい。How to本ほど詳細ではないのだが、いちいち思い当たるところがあり、今までに学んだことを回想するには向いている。

【目次】
第1話 進化を拒んだ古代魚と陸に上がったカメ
~生き残るには進化するしかない~

第2話 こだわりの異なる3人の社長の選択
~チャンスは誰にでも平等にある~

第3話 1本足になったアリ株式会社の末路
~「慢性コストカット病」が招いた結末~

第4話 本当に「使えない」のは車かドライバーか
~何かを変えたいなら、まずは自分から~

第5話 有能な社員に新人、ベテランも関係ない
~能力に有効期限切れはあるか~

第6話 社長のクローンは働き者ばかり!?
~会社はいろんな人がいるからうまくいく~

第7話 なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか?
~仕事もゴルフもいかに目的地にうまく運ぶかが肝心~

第8話 「自ら動く新入社員」と「指示待ちベテラン社員」
~勤めた期間の長短は評価の尺度にならない~

第9話 1006人のうち、会社の妨げとなるのは6人
~責任を取るのもエグゼクティブの仕事~

第10話 すぐに専門家任せのエグゼクティブたち
~自分を変えるエンジンは自分自身にしかない~

第11話 「前世紀のセールスマン」と「21世紀のセールスマン」
~時代は付加価値のあるビジネスパーソンを求めている~

第12話 ボロボロのガレー船と3人の船長の航海術
~成功するためには、適切な戦略が不可欠~

第13話 エグゼクティブは熱気球に乗って仕事をしなさい
~部下には上手に管理される権利がある~

目次を引用してみて驚いた。目次を見るだけでほとんどの内容がわかってしまうのだ。
本書の基本的構成は、テーマに沿った逸話が語られ、それを通じてテーマの教訓を学ぶという構成。

例えば、第1話の「進化を拒んだ古代魚と陸に上がったカメ~生き残るには進化するしかない~」だと、進化を拒んだ古代魚は一時的に水の中で優位を保つが、環境変化で水が干上がった後に、陸に上がった亀と違って絶滅してしまうという話。
その後に、環境が変わっていく現代では、自分も変わらずにはいられない。余裕があるうちに進化すべきとの教訓が語られる。
しかし、どうやって変わるかという実行部分は語られることはない。

上記のように、本書は何をすべきかについては語られているが、どのようにすべきかについては語られていない。そのため、自己啓発本の類が初めての人は、本書が読みやすい（実際30分ぐらいで読める）からと言って手に取るとピンとこない消化不良の状態に陥るだろう。

逆に、ある程度のその手の本を読んだことがある人は、本書を読んで今までに読んだいろいろなことを思い返すことができる。ちなみに、タイトルとは関係なくエグゼクティブ以外でも十分に有用である。

そういう意味では、自己啓発本中級者にお勧めの一冊だ。

☆☆☆（☆三つ）


他のBlogの反応はこちら等。
（ポジティブな評価のエントリ）
http://binpire.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-9678.html
http://blog.livedoor.jp/anatagamiteirukara/archives/51131779.html
http://catalyst-g.jugem.jp/?eid=105
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http://blog.goo.ne.jp/eliesbook/e/6d5ee3d6f5e9dab54cbdec94a95449e1

大絶賛の人は少ないけど、軽く読める割には評判が良い。
ちょっとした空き時間に読んでください。

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