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ミステリ分少なめ:不気味で素朴な囲われた世界 [小説]


不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)

不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 新書



西尾維新の病院坂黒猫シリーズ。
ライトノベル・ミステリのシリーズであるはずなのだが、本書は若干ミステリの要素が薄く感じられた。
冷静に思い返せば、他のシリーズと変わりないのかもしれないが、登場人物の行動がミステリっぽくないため、余計にそう感じられたのだろう。


【目次】
もんだい編
大もんだい編
みかいけつ編
えんでぃんぐ


今回もストーリーの紹介は本書の面白さを大きく削ぐと思われるため割愛。

本書の特徴は、本書の主人公のキャラクター。
最初は違和感なく、ワトソン的な立場で描かれていると思って読んでいくのだが、最後の最後で主人公の意外な人物像が明らかになる。
これが本書の一番の見所である。

正直言って、主人公のキャラクターからしてみれば、ミステリ的な味付けなどどうでも良い程度の重要性しか持っていない。
キャラクターのギャップで魅せる作品なので、ある意味、前作「きみとぼくの壊れた世界」よりも筆者らしいとも言える。

筆者の作品が好きな人、前作を楽しんだ人には十分お勧めできる作品である。
そして、本シリーズを手に取る人は、是非順番(「きみとぼくの壊れた世界」→「本書」→「きみとぼくが壊した世界」→「不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界」)通り読んでみてほしい。私はそれで若干失敗した。

☆☆☆(☆三つ)

ちなみに、単行本バージョンもあります。
こちらは表紙に絵が無い落ち着いた装丁なので、電車等で周りの目が気になる人はこちらが良いかも。

不気味で素朴な囲われた世界

不気味で素朴な囲われた世界

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/10/10
  • メディア: 単行本



他のBlogの反応はこちら等。
(ポジティブな評価のエントリ)
http://dog-vegacchi.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-f2d4.html
http://library666.seesaa.net/article/74262581.html
http://d.hatena.ne.jp/genesis/20071115/p1
http://takoyaki-tako-tako.de-blog.jp/takotako/2007/10/post_9703.html
(ネガティブな評価のエントリ)
http://swimmingpool.seesaa.net/article/118982780.html
http://issatu.blog32.fc2.com/blog-entry-180.html

全般的にはネガティブな評価のエントリも多い。
キャラが気にくわない、ストーリーのパンチが効いていないと言ったあたりがその原因。
ストーリーはともかく、キャラクターは悪くないと思うのだが……。






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コメント 2

alice-room

これは、おっしゃる通り順番を守らないと、面白さを損なってしまいますね。たまに私もそれで失敗しちゃいますが、今回は大丈夫でした(笑顔)。
TB有り難うございました。
by alice-room (2009-06-08 21:40) 

book-sk

>alice-roomさん
コメントありがとうございます。
私は先に第3作を読んだので、主人公の性格にびっくりし損ねるという大失敗をやらかしてしまいました。
やっぱり順番って大事ですよねぇ。
by book-sk (2009-06-08 21:44) 

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