対話の重要性だけは理解できる:きっとわかりあえる! こころが通じる話し方 [自己啓発]
きっとわかりあえる! こころが通じる話し方 (こころライブラリー)
- 作者: すがの たいぞう
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/03/30
- メディア: 単行本
タイトルからはコミュニケーション術の本に見えるが、本書はカウンセラーの筆者が書いた、対話の重要性を訴える本である。
【目次】
第1章 「わかりあえる話し方」が人生を楽しくする(なくなった「対話」、「対話」とはキャッチボール ほか)
第2章 いい人間関係は「家族対話力」からはじまる(家族の特別なコミュニケーション、イラク邦人拘束事件でのバッシング ほか)
第3章 教育現場は「対話力」で変わる(振り向かせてこそプロの言葉、心にまく種 ほか)
第4章 職場のモヤモヤは「対話」で晴れる(他人のストレスに気づかない人、他人のしわ寄せを受けやすい人 ほか)
第5章 「対話」のための心のルール(いなくなった「ガキ大将」、スクール・カウンセラーの役割 ほか)
本書を通じて筆者が一番主張したかったのは、おそらく対話の重要性。
それだけはしっかりと伝わってくる。
しかし、逆に言うと本書を読んで得ることが出来るのは対話の重要性に対する実感ぐらいしかないのも現実だ。
本書は対話の重要性を表すために、筆者がいろいろな事例をコラム的に紹介する形式なのだが、紹介される事例がマスコミ的ステレオタイプな事例なので読んでいてげんなりしてしまう。
例えば、「今の子供たちは加減がわからないので昔に比べて度を超したいじめが多い」とか「ディベートは相手を言い負かすための技術」だとか、基本的な事実すらも誤っている。
昔の伝統的な価値観でものを語られることが気にならない人には悪くない一冊だと思うが、正確性・科学的根拠を求める人には向いてない。
簡単に読めるのはメリットだが、読書が苦手でない人なら「自分の小さな「箱」から脱出する方法」を読む方がオススメだ。
☆☆★(☆二つ半)
この本に言及してるBlogは無し。
カウンセラーである筆者が「こんな本も出してますよ」と名刺代わりに使うような本だと思う。幾多の本の中からこれをあえてて二トル必然性は薄そう。
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