SSブログ

日本ではよくあること [opinion]

毎日新聞より
<南アW杯>「番狂わせ」日本勝利に海外メディア
【欧州総局】サッカー・ワールドカップ(W杯)のカメルーン戦で日本が勝利したことについて、海外メディアは「番狂わせ」「驚き」と報じた。エトーなど欧州で活躍する一流選手を擁するカメルーンに、「格下」とみられた日本が勝ったことは意外だったようだが、「オランダ、デンマークは何の心配もない」(英BBC)などと日本のE組での1次リーグ突破は困難との見方も一致している。


昨日のグループリーグ第一試合。
日本が勝ったのは素直に嬉しいし、これで最後まで消化試合にならずに楽しむことが出来るのは素晴らしい。
何よりカメルーン戦に出場した選手の活躍は素晴らしかった。


でも……
この勝利は、日本の組織にありがちな
トップの戦略欠如や無能を、現場のがんばりでひっくり返す
というパターンそのものでは無かろうか?

このパターンは旧日本軍以来の一種の伝統になっている部分があり、この文章を読んでいる数少ない読者にも、身近で思い当たる節は多いことだろう。

スポーツ界でも、このパターンは結構頻出しており、
●2人しか空き枠が無いのに、3つのレースを”代表選考レース”にしたあげく、全大会金メダリストの高橋尚子を落選させる過程で大もめして、ゴタゴタっぷりをみせつけたアテネ五輪の女子マラソン代表選考。
→”代表選考レース”に関係なく、世界選手権で内定を勝ち取っていた野口みずきの快走により2大会連続の金メダル獲得。選考課程のゴタゴタや責任の所在は曖昧なまま、日本全体が祝賀ムード。

とか

●浅田真央の年齢制限をIOCに真剣に掛け合うこともなく、代表選考会の日本選手権では中野友加里に負けた安藤美姫を代表に選ぶという迷走を見せた、トリノ五輪の女子フィギュア代表選考。
→荒川静香が素晴らしい演技を見せ見事に金メダル獲得。トリノ五輪唯一のメダルだったこともあり、そのままお祭りムードへ。

といった事例が有名。

今回のサッカーも、初戦で格上のカメルーンを倒したことで、仮に残りを全敗しても「よくやった、課題は残ったけど……」といった論調になるのだろう。

監督が今までに試したことの無かったフォーメーションを、現地の練習試合で試しただけでいきなりぶっつけ本番に使ってしまうという、4年間を無駄にしているとしか思えない監督の行動の是非。とか、成績をチェックして協会が監督に対するアクションを起こすPDCAサイクルが確立していない。といった問題点は依然としてあるんだけど、そんなものは脇に置いておいて、現場のがんばりで勝ったことによって祝賀ムードになってしまう。

日本の組織の宿命とはいえ、もうちょっとなんとかなって欲しいものだけど。




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。