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七変化小説:ダイイング・アイ [小説]


ダイイング・アイ

ダイイング・アイ

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/11/20
  • メディア: 単行本



私は本書を図書館で借りて読んだので、帯・POP等の内容を類推できる情報なしに読み始めることが出来た。結果としては、これが大正解。
どんな小説か掴みかねて戸惑っているうちに、どんどん引き込まれて最後まで読み切ってしまった。

ネタバレになるので、詳細は語らないが、私が本書を読み始めて思ったのは、「この本はどういうミステリなんだろう?」ということだ。

東野圭吾の作品なんだし、ミステリであることは間違いない。
が、最初の数頁を読んでも何が謎として残るのかが分からない。
むしろ、謎でもなんでもない淡々とした描写のような気がする。
だとすると、ミステリ分少なめの社会派小説なのだろうか?
でも、主人公がバーテンダーというのは、最初の事件に対して社会派路線で進むには若干不自然だ。

こんなことを考えて中盤まで来ると、謎がハッキリしてくる。
ところが、そこまで読んでしまったときの私の心が、スピード感と恐怖感で満たされてしまっているのだ。
そうなるともう離れられない。

結局最後まで一気に読んでしまった。
怖い話が苦手な人は避けた方が良いかもしれないが、東野圭吾の実力が発揮されたお薦めの一冊だと思う。
すぐに映像化されるような刑事小説も筆者の得意分野だが、本来はこうしたちょっと王道から逸れた物語の方が力を持っていると思う。

☆☆☆☆(☆四つ)

他のBlogの反応はこちら
http://d.hatena.ne.jp/mystery_novel/20100702/1278075359
http://kurgmk.blog71.fc2.com/blog-entry-880.html
http://plus-happy.blog.so-net.ne.jp/2010-06-09
http://wallbreak.at.webry.info/200803/article_12.html
http://blogs.yahoo.co.jp/communist1971/61486742.html
http://blog.goo.ne.jp/taipo13rikipo9/e/813887b5f9789e3e748738e988963763
結構いろんな意見があります。
個人的には、謎の女の正体が最後までぼかされていた方が、「幻夜」チックで面白い気もしましたが。






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