日本のマイナースポーツ、欧州の花形スポーツ:サクリファイス [小説]
一応ミステリなんだけど、ミステリ要素はハッキリ言って邪魔なんじゃないかと思えるレベルのスポーツ小説。
マイナースポーツだけど、熱い思いと人間模様が伝わってきて一気に読み終えてしまった。
私も本書を読むまでは知らなかったのだが、自転車のロードレースは欧州での人気スポーツらしい。
複数からなるチームが、何日間かのレースを走り、総合ポイントでの優勝を目指す。
そして、ポイントはチームの全員が過当と思っていないところ。
少数のエースを勝たせるために、アシストの選手がいて、他のチームを揺さぶったり、エースの風よけとなってレースを引っ張ったりする。
こうした試合形式であるが故に、チーム内での人間模様が複雑になり、様々な思惑が交錯するようになる。
エースを勝たせることに喜びを感じるアシスト、将来のエースになるべく自分も勝ちたいと思っているアシスト……。そして、エースもアシストの重みを背負って必死に走る。
自転車のロードレースなどマイナーで全然知りもしなかった私が、読後にはこの競技への興味がふつふつとわいてくる。それだけのパワーを持った小説だ。
☆☆☆☆(☆四つ)
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これほどの出来なら無理にミステリ仕立てにすることなかったんじゃないかな?
それとも、日本の小説編集者の頭にはミステリでないと売れ無いと言う固定観念でもあるのだろうか?
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