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イロモノだけど基本的:この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講 [経済]


この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講

この世で一番おもしろいミクロ経済学――誰もが「合理的な人間」になれるかもしれない16講

  • 作者: ヨラム・バウマン
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2011/11/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



ミクロ経済学の概要、キーワードを漫画で解説した一冊。
外国人が描いた漫画なので、日本の漫画と違ってキャラクターは可愛くない(新聞の風刺漫画のような絵柄)が、中身はめちゃくちゃ面白い

【目次】
PART 1:個人の最適化戦略
 Chapter 1 はじめに:経済学って、そもそも何を扱うの?
 Chapter 2 ディシジョンツリー:意思決定を惑わすサンクコスト
 Chapter 3 時間:今日の1万円と明日の1万円は違うって!?
 Chapter 4 リスク:コイントスから保険選びまで
 Chapter 5 個から多へ:「1+1」を「3」にする「取引」のパワー

PART 2:相互関係における最適化戦略
 Chapter 6 ケーキを切り分ける:話をややこしくする「ゲーム理論」
 Chapter 7 パレート効率性:「公平」って実現できるの?
 Chapter8 同時手番ゲーム:自分のためが「みんなのため」にならない「囚人のジレンマ」
 Chapter 9 オークション:すべての戦略は1つの道に通ずる!?
 Chapter 10 多からもっと多へ:ややこしい個人が「たくさん」集まると、「単純」になるだと!?

PART 3:市場における最適化戦略
 Chapter 11 需要と供給:価格はどう決まるのさ?
 Chapter 12 税金:いったいだれが負担してるの?
 Chapter 13 限界効用:需要と供給のもう1つの顔
 Chapter 14 弾力性:結局、価格の変動で得をするのはだれ?
 Chapter 15 経済学で世界を見渡すと:カンペキじゃない世界で経済学とうまく付き合う3つのルール
 Chapter 16 まとめ:これまでに解決できたこと、これから解決できること

Glossary 用語集

訳者解説 山形浩生


本書がすごいのは、単に面白いというだけでなく、基本的な内容を学問的な観点から正しい解説で表現しているところ。
「漫画で学ぶ~」でありがちな、はしょりすぎていて基本的な項目が落ちていたり、説明が足りないために誤解するような仕上がりになっていることがない。このままでも十分に初級の教科書として使えるぐらいのクオリティが保たれているのだ。

ミクロ経済学は、政治経済を語るには向いていないが、ビジネスのちょっとしたシーンで知識を混ぜると説得力が増す内容が多い。
経済に興味を持ったが本格的に取り組むほどに興味を持てないサラリーマンなどにはぴったりの一冊。
本書を持った知識をうまく会話の端々に混ぜていければ、尊敬されるかもしれない。

☆☆☆☆(☆4つ)

他のBlogの反応はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/s_k_literacy/20120208/1328706761
http://d.hatena.ne.jp/the-world-is-yours/20120203/p1
http://d.hatena.ne.jp/esse-re/20120131/1328011450
http://honyonderu.blog28.fc2.com/blog-entry-2026.html
http://d.hatena.ne.jp/jmiyaza/20120117/1326727726
http://wkwk.tv/chou/entries/2011/12/post_1284.html

本書のように、専門的な内容を正確に、素人にわかりやすく説明する本。
こういうジャンルでは、洋書と和書で彼我の差が大きい。






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