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婚活をはじめる前に読むべき一冊:つながり 社会的ネットワークの驚くべき力 [科学]


つながり 社会的ネットワークの驚くべき力

つながり 社会的ネットワークの驚くべき力

  • 作者: ニコラス・A・クリスタキス
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/22
  • メディア: 単行本



人間のネットワークに関する最新の研究をわかりやすく書いた一冊。
人間がどのように他人とつながりを持つのか?他人とつながりを持つことのメリットが痛いほどよく分かる。

本書を読めば、長い間連絡を取っていなかった友人に久しぶりにメールを送りたくなることまちがいなし

【目次】
私たちはみんなつながっている

第1章 真っ只中で
 バケツリレーと電話連絡網
 ネットワークにおける生活のルール
 ルール1 私たちはネットワークを形づくる
 ルール2 ネットワークは私たちを形づくる
 ルール3 友人は私たちに影響を及ぼす
 ルール4 友人の友人の友人が私たちに影響を及ぼす
 ルール5 ネットワークはそれ自身の命を持っている
 六次の隔たりと三次の影響
 私たちはつながっている

第2章 あなたが笑えば世界も笑う
 私たちの祖先は感情を持っていた
 感情の伝染
 感情の集団暴走
 ……幸福の広がりとは
 ……人混みのなかで独りぼっち

第3章 ともにいる者を愛す
 私はどうやってパートナーと出会ったか
 似た者同士
 ……花婿が花嫁より得な理由
 愛、セックス、多層性

第4章 あなたも痛いが私も痛い
 元恋人の恋人の元恋人
 病原菌も広がってゆく
 異なるネットワーク、異なる処方箋
 友人の友人があなたを太らせる
 ……自殺も伝染するのか?
 公衆衛生の新たな基礎

第5章 お金の行方
 ジョージはどこに?
 SARS、シーガル、水夫
 ……情報の流れの三次の隔たり弱い絆の強み
 いつの時代も仲間同士の結束は固い
 ネットワークの創造性

第6章 政治的につながって
 あなたの一票に価値はない
 一人だけで投票するわけではない
 ……つながりの最も多い政治家は誰だ?
 政治的影響のネットワーク構造
 活動はインターネットへ

第7章 人間が持って生まれたもの
 太古から結ばれた絆
 協力関係につながりが果たす驚くべき役割
 ……双子に学ぶ
 ネットワークは遺伝子のなかにもある
 ……友人を何人持てるか?

第8章 おびただしいつながり
 仮想世界の現実的行動
 ……まあ、すてきなアバターですね
 ……シックスディグリーズからフェイスブックへ
 大量に、そして受動的に
 友人が多すぎる?
 リアリティーとウィキアリティー
 干し草の山から針を探し出す

第9章 全体は偉大なり
 人間の超個体
 あなたのものでもないし、私のものでもない
 善意の広がり
 持てる者と持たざる者――社会的ネットワーク格差


デブは伝染る。というとトンデモ理論のように聞こえるが、ネットワーク理論の観点からは実際に証明されている。正しくは、あなたの友達の友達が太ると、あなたも太るリスクが高まる。ということだ。

では、なぜそのような一見非合理な事態が生じるのか?
それは、人間が古代から集団で生活し、ネットワークの中で多くの時間を過ごしてきたため、遺伝子が人的ネットワークからの影響を無視できないのだ。
これは、インターネットが発達し、世界中の人間とボタンひとつでコミュニケーションが取れるようになった現代でも変わらない。

そう考えた時に、世間で言われているように友達は多いほうがいいのだろうか?それとも、悪い影響を避けるために友達は厳選したほうがいいのだろうか?
この答えも本書に書かれている。基本的には友達は多いほうがいいのだが、友達の種類によってもネットワークがもたらしてくれる恩恵は異なってくる

例えば、毎日顔を合わせるような親密な友人の場合、孤独を癒したり良い影響・感情を与え合ったりするには向いているのだが、就活や婚活にはあまり役立たない。
逆に、日頃はそんなに親しく付き合うわけではないが、たまに会うといっしょにお酒を飲めるぐらいの遠い友達の方が転職の紹介や、パートナーの紹介には向いている

他にも、友達の数事態は少なくても、全く違うコミュニティに数少ない友人を持っているヒトは、ネットワークを繋ぐ結節点となり、様々な情報が集まる重要な役目を果たすなど、本書で書かれていることは非常に面白い。

脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方」を読むと運動したくてたまらなくなったが、本書はヒトを社交に駆り立てる。
本書を読めば友達を作りたくなることまちがいなしだ。

婚活をしているヒト、大学や高校で友人関係に悩んでいるヒト。
本書は3,000円と値段は張るが、それだけの価値は十分にある。
自分のネットワーク、人脈を考える上でじっくりと腰を据えて読んでみるといいだろう。

☆☆☆☆☆(☆5つ。満点)

他のBlogの反応はこちら。
http://blog.livedoor.jp/aohyama/archives/1582144.html
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http://ka2ya.jugem.jp/?eid=315
http://lesailes.air-nifty.com/lifelog/2011/05/2011-043-435c.html

読み応えのある本で、色々な内容が紹介されているため、それぞれのエントリが違うてんに着目している。
それほどまでに、人それぞれの気づきがある本だといえるだろう。






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