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ユーロの先行きは相当やばい:グローバル・エコノミー [経済]


グローバル・エコノミー 第3版 (有斐閣アルマ)

グローバル・エコノミー 第3版 (有斐閣アルマ)

  • 作者: 岩本 武和
  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日: 2012/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



グローバル・エコノミーについて書かれた教科書。

本書はまさに教科書で、視点の偏りが少なく、将来予測も殆ど無い(あっても両論併記)。
つまり、面白みにはかけるけど、正確な基礎を手に入れるにはもってこいの一冊だ。

【目次】
第1部 経済のグローバル化と国際貿易
 第1章 国際貿易の基本構造
 第2章 国際貿易システムの課題
第2部 グローバル化するマネー
 第3章 国際収支と為替レート
 第4章  金融のグローバル化と国際通貨システム
第3部 グローバル化と経済開発
 第5章  グローバリゼーションと経済開発
 第6章  グローバル・エコノミー下の発展途上諸国
 第7章 「東アジアの奇跡」とその教訓
第4部  グローバリズムとリージョナリズム
 第8章  アメリカの対外経済政策と経常収支赤字問題
 第9章 ヨーロッパ経済の現状と課題
 第10章 単一通貨ユーロの現状と展望
 第11章 地域統合とアジア


本書は2012年発売の第三版ということで、リーマン・ショックやそれに続くユーロ危機等、最新の経済事情がしっかりと解説されている。
しかも、自称エコノミストが書いたように、センセーショナルに目立つことだけを考えた文章ではなく、学術的な基礎の部分を解説しているので、質のいい初歩の知識を得るのには持って来い。

内容も現在の経済事情だけでなく、なぜアジアは発展できたのか・ヨーロッパが通貨統合に走った訳などの経済史の知識も得られるので、そうした方向に興味を持つ人にも推す梅できる。

そうした一般的な教科書である本書を読んで、私が一番衝撃的だったのは、ユーロの先行きに対数r悲観論。エコノミストの多くは悲観的だし、普通に考えても今のままのユーロが持つとは思っていないが、中立的な記述を心がける本書ですらそういう見方なのだから、ユーロは相当にやばいのだろう。

正直にいえば、教科書なので面白みはない。
でも、新聞を読むより、本書を読むほうがよっぽど本質に迫ることができるだろう。

☆☆☆(☆3つ)

他のBlogのエントリは殆ど無い。
こちらは有斐閣のエントリ。
http://yuhikaku-nibu.txt-nifty.com/blog/2012/02/3-7b1a.html

一般の人が手に取るような本ではないだろうし、キャッチーに目を引く要素もない。
内容は悪くないのだから、本書をもとにくだけた解説書を作ればいい感じに仕上がると思うのだが・・・







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