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日本市場の最後の楽園:ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 [経済]


ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

  • 作者: 原田 曜平
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2014/01/30
  • メディア: 新書



このエントリで触れた地方にこもる若者たち 都会と田舎の間に出現した新しい社会 (朝日新書)と同じく、地元志向の若者たちの出現をテーマにしている。

だが、内容的には本書の方がはるかに面白い。それは、理由は次の二点。
・地元志向の若者は日本全国どこにでも存在するということが明確になっている
・地元志向の若者たちがビジネスに与える影響を考えている
【目次】
序章 マイルド化するヤンキー
第1章 地元から絶対に離れたくない若者たち
第2章 マイルドヤンキーの成立
 第1部 ヤンキーの変遷
 第2部 マイルドヤンキーの立ち位置
第3章 ヤンキー135人徹底調査
第4章 これからの消費の主役に何を売るのか
特別収録 東京都北区の残存ヤンキーに聞く


本書は博報堂勤務の筆者が、若者たちを使って、地元志向の”マイルドヤンキー”の生態を明らかにした一冊。”マイルドヤンキー”というネーミングと言い、彼らのこだわりをビジネス視点で明確にしたことと言い、目の付け所が素晴らしい一冊。

本書で語られる”マイルドヤンキー”の一番の特徴は、地元から出ないこだわりを持ちながら、彼らの生態は日本全国ほぼどこでもいっしょという点。中学校区程度の狭さの地元にこだわる割には、独自性は全く無く、日本中に同じような人たちが存在しているのだ。

その結果、今の日本では老人意外には珍しいマスマーケットを構成することになる。
加えて、彼らの価値観は今の日本で主流となったコストパフォーマンス重視の価値観からはやや外れているので、商業的には非常に美味しいマーケットになりうる。

マスマーケットでありながら、従来のマスを対象にしたマーケティング活動に引っかかりにくい。が、今の日本においては数少ない美味しい市場。これがマイルドヤンキーの商業的な位置づけだ。
本書には、マイルドヤンキーをターゲットにして成功するであろうビジネスの例など、より詳しい内容も書かれている。日本の多くの人にとっては学術的な本よりも役に立つことが多いのではなかろうか。

☆☆☆☆(☆四つ)

他のBlogの反応はこちら。
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http://www.keijimorita.com/ben/archives/2014/03/post_1427.php
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http://d.hatena.ne.jp/ta26/20140303






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